■通貨以外の用途に応用できる?
ビットコイン2.0とは、ビットコインで用いられているブロックチェーンをはじめとした技術を、通貨以外の用途に応用することを目的とした技術やプロジェクトのことを指します。
ブロックチェーンは取引に関する情報をブロックにまとめ、それをチェーン状につないでいく仕組みです。
このブロックに含まれる情報はこれまではビットコインの送金量や送金先といった取引情報しかありませんでしたが、このブロックにはまだ情報を書き込むことのできる空き領域が存在しています。
そのため、こうした空き領域に取引情報以外の何らかの情報を加えることによって、通貨以外の用途にブロックチェーンによる不正に強い取引を実現させることができないかと様々なプロジェクトが行われています。
■ビットコイン2.0を利用したサービス
ビットコイン2.0で実行できると注目されていることの代表例の1つはスマートコントラクトというものです。
これは契約書の情報をブロックチェーンに載せ、契約を執行させる機能を持たせています。
また、DAO(Decentralized Autonomous Organization:分散型自動化組織)といわれるスマートコントラクトを数多くまとめて自動的に様々な取引を執行することができるようにするといったことや、DAC(Decentralized Autonomous Corporation)というDAOの会社バージョンを作ることで、その会社に出資した株主に対して支払う配当などを自動的にブロックチェーン上で行うようになるといったサービスが実際に始まっています。
■ビットコイン2.0の仮想通貨
ビットコイン2.0と呼ばれるサービスや通貨はビットコインのブロックチェーンを利用したものだけに限りません。
例えば、Ethereum(イーサリアム)というアルトコインは独自のブロックチェーンを用いており、スマートコントラクト機能が利用できるようになっています。
また、グーグルが出資したことで有名なRipple(リップル)は送金に10分程度かかるビットコインとは異なり数秒程度しかかからないというメリットがあり、日本では三菱東京UFJ銀行が決済システムとして採用するなど、既存の金融機関の送金・決済システムとして用いられ始めています。