半減期

■マイニングで得られる報酬は、4年毎に半減する

ビットコインの決済に協力することができたマイナーは報酬として、送金手数料と新しく発行されるビットコインを受け取ることができます。1回のマイニングで新規に発行されるビットコインは、2017年3月現在で12.5BTCです。1BTC=10万円だとすると125万円。実はこの報酬はある期間ごとに半減していきます。この期間が半減期で、およそ4年に1回です。

マイニングはコンピュータの計算速度が当選結果に影響する抽選のようなものです。この抽選会は10分に1回行われます。21万回抽選が行われるたびに、賞金が半減する仕組みになっているのです。これを期間に換算すると約4年になります。

ビットコインが生まれたのが2009年、最初の半減期は2012年、2回目は2016年でした。2020年頃には6.75BTCに半減するでしょう。

■半減期は価格に影響するのか

半減期の前後であることがビットコイン価格に与える影響は少ないでしょう。過去2回の半減期にも、目立った変動はありません。あらかじめわかっていることなので、市場は常に織り込んでいるからです。株や為替でも、利上げや経営戦略などすでに予想されていることが的中したところで、あまり価格が動くことはありません。予想と外れたときには、パニック的に価格が上下することはありますが……。

ビットコインには投資対象としての側面があります。その考え方には、価格の変動に対して投資(投機)する、マイニング報酬を得るために投資する、の2通りが考えられます。前者は為替差益を狙うFXと同じですが、後者はマイニングのためにコンピュータ購入などの設備投資をし、電気料金を払って、10分に1回の抽選会に参加します。

差益を狙うだけなら、半減期をあまり気にする必要はありません。ですが、マイニングを主にやるのであれば、考慮してコストを考えないといけません。価格の変動も影響してくるので、難しい投資計画になります。

■なぜ半減期が設定されている

わざわざこのような仕組みを設けている理由は何でしょうか。それは、供給量を徐々に減らしていくことで価値を高め、価格の下落を抑えることにあります。半減期は短期的な価格に影響しないことは前に述べましたが、長期的にビットコインの価格が上昇を続けているのは、このようなデフレ通貨としての仕組みを持っていることが関係しているのかもしれません。

最後の半減期は2140年頃になると計算されています。投資対象としては、充分すぎるほど長期的な視点で考えることができそうです。

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