■互換性を持たせたルール変更方法
ビットコインにおけるソフトフォークとは、ブロックチェーンで決められているルールをより厳密なものに変更することによって、以前のビットコインと互換性のあるアップデートが行われることを指します。
ソフト(Soft)という言葉は、日本人にとっては「柔らかい」や「柔軟」という意味を持っているイメージが強いですが、「重要ではない」という意味もあります。
また、フォーク(Folk)は食器類のフォークをイメージしてもらえば分かるように、「又に分かれているもの」を指します。
つまり、ソフトフォーク(Soft Fork)を直訳すると重要ではない分岐点という意味になります。
ビットコインにおいて重要ではない分岐点というのは、先述したようにこれまでのビットコインと互換性のあるアップデートを行うことによって、ビットコインの処理の方法は変わるけれども、これまで獲得したビットコインはそのまま使えるという状態が続くことを指します。
ソフトフォークに対して、ビットコインが互換性のない2つのコインに分裂することを「ハードフォーク」といいます。
■紙幣のデザイン変更のようなもの
この「ソフトフォーク」は、日本が1000円札のデザインを変更したとしても、旧1000円札と新1000円札は同じ価値を持っていて交換できる、ということがビットコインでも生じると思えば分かりやすいでしょう。
1000円札のデザインが変更され、新札紙幣が発行された場合、一時的に旧札紙幣と新札紙幣が併用され、次第に新札紙幣が使われることが多くなっていきます。
ビットコインにおいてソフトフォークが生じた場合も、一時的には旧ルールでのビットコインと新ルールのビットコインの存在し、次第に新ルールのビットコインへと収束していくことになります。
■何も心配する必要はない
互換性のない2つのビットコインに分裂してしまう「ハードフォーク」が生じる場合には、ビットコインへの需要が2つに分かれてしまう可能性があり、ビットコイン価格の上昇を妨げる要因となりかねないなどの問題が生じます。
しかしながら、ソフトフォークが生じる場合には、先述したように、旧1000円札が新1000円札に代わったこととほとんど同じことなので、ビットコインのユーザーとしてはビットコインの価格がどうなってしまうのかといった心配をする必要はありません。