ウォレット

■ビットコインのやり取りに必要不可欠なウォレット

ビットコインはウォレットがなくては成り立ちません。ビットコインを入れる財布ともいえますし、ウォレットはビットコインそのものだともいえます。

一般的にウォレットといえば、ウォレットアプリのことを指します。パソコンやスマートフォンにアプリをインストールすると、ほかのウォレットからビットコインの送金を受けることができます。さらに買い物に使ったり、ほかのウォレットに送金したりするときには、相手のウォレットの情報「公開鍵」を教えてもらうだけで、ウォレットアプリから送金できます。

パソコン上のウォレットアプリはデスクトップウォレット、スマートフォン上はモバイルウォレットともいいます。取引所などのシステム上に存在するものはウェブウォレットやクラウドウォレットと呼ばれます。

ほかにも外付けの端末にウォレットアプリの機能を持たせたハードウエアウォレットや、紙に記載しただけのペーパーウォレットがあります。

■どんなウォレットを持てばいい?

なぜこのような多様な形態をとることができるのかというと、ビットコインの正体は電子記録、つまり単なる数字の羅列(0と1の組み合わせ)だからです。

ビットコインは暗号通貨というだけあって、公開鍵と秘密鍵という2つの暗号によって成立しています。この2つの情報を持っていることだけが、ビットコインの所有者であることの証明になります。紙に書いたものがペーパーウォレットですが、もし紛失したらそのビットコインが戻ってくることはありません。もし拾われたら、その人が自由に使うことができてしまいます。ビットコインはクレジットカードやよりも現金に近いといえます。

大切なお金を入れるウォレットは、紛失や盗難のリスクが低いものを選びたいところ。もっとも安全なのは、ハードウエアウォレットです。紛失しても暗証番号を設定しておけばすぐに悪用されることはありません。デスクトップウォレットやウェブウォレットに比べてサイバー攻撃にも強いです。1台数千円~1万円程度するので、ビットコインを利用する頻度や量などに合わせて考えるとよいでしょう。

■ウェブウォレットは安全か?

ウェブウォレットは自分で管理しなくてよいので一見安全そうに見えるかもしれません。しかし、ビットコインに関する大きな盗難事件の被害者は、たいていウェブウォレット利用者です。代表的なのは2013年のマウントゴックス事件です。事件の真相は謎ですが、当事者は何者かが同社のシステムに侵入して顧客ビットコインの公開鍵と秘密鍵を盗んだと主張しています。確かなのは、同社のウェブウォレットに顧客が預けたビットコインが、数十億円単位で返還されなかったことです。

ウォレットを分散して持つ、取引所でビットコインを買ったらすぐに自分専用のウォレットに送金するなどの対策をすれば、リスクを低減することはできます。ビットコインを購入するときは、運用方法にも注意しましょう。

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